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熊野筆とは、広島県熊野町で生産されている筆の総称です。
広島県熊野町は「筆の都」と称されるように日本最大の「筆」の生産地です。
生産される熊野筆は大きく分けて【毛筆】【画筆】【化粧筆】があります。
2006年に実施した産地調査によると、毛筆:1000万本・画筆:1200万本・化粧筆:2800万本が一年間に生産されました。
「筆の都」熊野町内で筆の生産に携わる会社数は100社程度、人数は約2500人といわれています。
熊野筆は100年以上の時をかけて継承されてきた筆づくりの技術が認められ、1975年に通産省(現在の経済産業省)より【伝統的工芸品】の指定を受けました。
伝統的工芸品熊野筆は、下記の規定により製造された筆とされています。
●伝統的工芸品の名称
熊野筆
●伝統的な技術又は技法
●伝統的に使用されてきた原材料
●製造される地域
広島県安芸郡熊野町
筆づくり経験が12年以上あり、優れた技術と経験を持つ筆づくりの名人として認められた筆司が「伝統工芸士」として認定されます。
※上記条件に該当しないものは「伝統的工芸品」の技術を用いて作られた「二次産品」となります。
熊野町で筆作りが始まったのは江戸時代末期と言われています。
熊野町の主要産業は農業でしたが、盆地のため農地が狭く、農閑期には奈良や紀州での出稼ぎが行われていました。
出稼ぎの帰りには奈良や大阪、兵庫県で筆や墨を仕入れて、行商しながら熊野に帰っていました。これが熊野と筆を結びつけるきっかけとなったのです。
明治時代に入ると教育制度の普及により毛筆の需要が高まったことから生産量が拡大していきます。
学校に行く子供が増えると、筆がより多く使われるようになり、筆作りをする人が増え、良い筆を作る努力や工夫がいっそう進められるようになりました。
東京、大阪、奈良などでは、近代産業の発展とともに次第に筆作りが衰え始めましたが、熊野には新しい産業が入らず、筆作りが地域を支える産業として発展していき、1936年には7000万本もの筆を作るまでになりました。
第二次世界大戦が起こると、原料が入りにくくなり、また、働く人を戦争に取られるなどの理由から、筆作りがほとんど出来なくなりました。
戦争が終わって2年後、学校での習字教育がなくなり、熊野の筆作りにとって大きな問題で、この問題を解決するために知恵を出し合いました。
そうして、このころから画筆や化粧筆作りに活路を求める人もありました。
その後1958年に学校での書道教育が復活したため、熊野筆の需要は以前よりも増す結果となりました。
1975年には熊野の筆産業が、中国地方で最初に伝統的工芸品として通商省(現在の経済産業省)より指定を受けました。
2004年には当時としては全国的にも珍しい団体商標を取得し、2006年には熊野筆の統一ブランドマークも開発され、熊野で作られた製品である証として広くPRされています。
近年では海外で化粧筆の品質が認められ、海外大手化粧品メーカーのOEM契約が増え、化粧筆の生産・出荷数が急増しました。
熊野筆は山羊、馬、鹿、狸、鼬(イタチ)、猫、豚などの獣毛を原料として生産されています。
近年では化学繊維(PBTなど)の耐久性の強さと材料の安定供給のメリットがあり、様々な種類に多く使用されています。
書道用毛筆は写経筆・面相筆・大筆など用途によって様々な種類があります。
一種類の毛材のみで作られるものや、複数の毛材を混ぜて作られることもあります。
画筆は水彩画・油彩画・水墨画など様々な種類があります。
画筆は耐久性を求められるため、鼬(イタチ)・馬・豚・化学繊維などが多く使用されます。
化粧筆はメイク用途によって様々な種類があります。
柔らかさが必要なフェイスブラシには山羊・リス、耐久性が求められるファンデーションブラシには鼬(イタチ)・化学繊維などが使用されます。
毛筆の生産には約70の工程があります。
筆づくりの最も大切な工程は、材料の選毛と筆の性質に応じて混ぜ合わせる過程です。
長年鍛え抜いた目と指先の感触を頼りに、一本一本の筆を丹念に作ります。
※下記画像は一部製造工程を抜粋
化粧筆の生産には約30の工程があります。
毛筆同様に最も大切な工程は材料の選毛です。
毛筆に比べ工程数は少ないですが、ほぼ全ての工程を手作業で行います。
※下記画像は一部製造工程を抜粋
熊野筆の誕生 | :1830年ころ |
伝統的工芸品指定 | :1975年 |
伝統的工芸士 | :18名 ※2018年時点 |
熊野筆事業協同組合員数 | :96社 ※2018年時点 |
従事者数 | :毛筆約1500名・画筆約500名・化粧筆約500名 |
年間生産量 | :毛筆1000万本・画筆:1200万本・化粧筆:2800万本 |
※熊野筆事業協同組合HP参照
(http://www.kumanohude.or.jp)